3月18日告示でたたかわれる秋田県知事選(4月4日投票)で日本共産党も参加する「秋田の未来をつくるみんなの会」(未来の会)が擁立した、新日本婦人の会県本部委員で元同中央委員・県本部事務局長の相場未来子(あいば・みきこ)氏(50)=無所属新、共産党推薦=は17日、県庁で記者会見して決意を表明しました。
相場氏は「菅政権の下、ジェンダー平等に反する生きづらい社会や病院統廃合、負担増など悪政が押し付けられている。政府言いなりの現県政では秋田が抱える山積みの問題を解決できない。女性として、命とくらしを守るため悪政からの防波堤の県政づくりに全力をあげ、新しい未来に向かう一歩をみなさんと踏み出したい」と抱負を語りました。
未来の会の呼びかけ人を代表し、山内満弁護士は「コロナ禍で命とケア、労働、暮らし、平和を守る大切さが明白になった」と指摘しました。「日本で根深い女性蔑視、男女差別が世界で大きな批判をあびている。女性の地位向上、核兵器禁止など平和運動に取り組んできた相場氏は、今もっとも求められている候補です」と紹介。
「知事選初の女性候補。県政の刷新を願う県民と共同を大きく広げ押し上げていきたい」と語りました。
いのちとくらし、憲法を守る活き活き県政
未 来 ア ク シ ョ ン
―SDGs(持続可能な開発目標)をかなえる7つの提案―
〈秋田の未来をつくるみんなの会〉
1.コロナ感染症のり越える医療・福祉の充実強化を
■地域医療構想の見直しを行い、ゆとりある十分な医療供給体制を構築します。
■国の示す公立・公的病院再編統合は撤回を求めます。
■医師・看護師等医療従事者の確保と就業の改善をはかります。
■感染集積地では広く無料でPCR検査を行います。
■自主的に希望するPCR検査料に県が補助し、本人負担を軽減します。
■検査やワクチン接種体制、入院病床、療養宿泊施設の確保と実態を公表し県民の安心をはかります。
■国に財政支援を求めて、医療・介護・福祉・教育施設などで社会的PCR検査を行います。
■医療機関への支援金と児童施設、介護施設職員への支援金を交付します。
(民間50万円、診療所30万円。児童施設、介護施設職員5万円)
■ひとり親世帯に応援金3万円を支給します。
■コロナにより離職を余儀なくされた県内労働者へ5万円を支給します。
■国保会計への繰り入れを行い、国保税の負担軽減を図ります。
■介護士・保育士の給与補てんを行い、待遇改善を図ります。
■介護施設・サービスを充実させ高齢者が安心して住み続けられる地域づくりを進めます。
■生活保護へのいかなるバッシングもなくし、県民の安全・安心を向上させます。
■介護保険料減免市町村自治体に、減免額の1/2を財政支援すします。
■高齢者の健康維持をはかり、難聴者へ補聴器購入助成を行います。
■高齢者など交通弱者の解消をはかるため、地域交通ネットワークを確立します。
■福祉灯油制度をつくります。
2.平和で自然豊かな教育と子育てを
■秋田県平和宣言を生かし、政府に核兵器禁止条約批准を求めるとともに、軍事拡大につながる一切の行為を受け入れません。
■学校教育で、憲法に基づく平和教育を推進します。
■学力テストは必要のある場合に限り、必要な範囲での最小限調査とします。
■教師の多忙化を解消するとともに、臨時・非常勤講師の正職員化を図ります。
■20人学級の実現をめざします。
■所得制限をなくし、保育料・幼児教育費などの、公・私立高校授業料の無料化を段階的に実施します。
■義務教育費完全無料化のため、就学援助費の支給額・支給種目の平準化と充実改善を図ります。
■コロナ禍において、学生へお米の支援を行います。
■国保税の均等割り(大学生以下の子)を廃止します。(政府は22年から未就学児に限って5割軽減)。
■子どもの医療費は所得制限、一部負担を撤廃し高校卒業まで無料化します。
■学校給食費を無償とし、地産地消の学校給食を推進します。
■放課後児童クラブ利用料軽減を図ります。(2人目1/2、3人目無料)
■遠距離通学補助、高校生の通学補助制度を創設します。
■出産費用を無償とします。
3.持続可能な農林水産業へ
■国際家族農業年を具体的に施行するため、農水部に担当室を設置します。
■大規模農業支援だけではなく、家族農業支援を強化します。
■持続可能農業の推進のため、有機農業・無農薬農業の支援を行います。
■食の安全と優良種子の確保普及をはかり、秋田県農業を守るためにも秋田県独自の種子条例を制定します。
■地場産業や農業を担う後継者育成のため、実業高校や専門学校など学びの機会を拡充します。
■中小規模の農家にも機械貸し出しバンク等の事業で、意欲ある農家を支援します。
■学校給食、福祉施設、病院などへの供給を図るため、大中小の生産者組織と供給システムを構築します。
■松くい虫・ナラ枯れ被害防止を政府に求め、間伐など林業・森林管理を進めます。
■路網整備を進め、木材搬出を容易にします。
■建築物の木材使用を高めます。
■中層建築共同住宅に活用できる直交集成板CLT(ひき板・ラミナ材を並べた後、繊維方向が直交するように積層接着したもの)の開発研究実用化を図ります。
■林産物・林材の活用をあらゆるところで使用、活用を図ります。
■漁港の改修・漁家へ漁網や漁船改修、購入助成の制度をつくります。
4.笑顔いっぱいの職場に
■全国一律最低賃金制度の実現を図り、若者の県内定着を促進します。
■非正規労働・長時間労働・低賃金を解消し、非正規から正社員化する奨励金制度をつくります。
■住宅リフォーム補助制度を復活させます。
■企業誘致にあったては、県工業団地空き地無償貸与の優遇措置と共に、労働者の正社
員化を義務付けます。
■県内企業就職者へのインターン制度、就業マッチングを図るとともに、労働環境改善
のため県が企業と定例協議を実施します。
■中小企業へのトータルサポートと補助金の拡充をすすめます。
5.いっさいの差別なく、喜びあふれる秋田県に
■女性幹部の登用を積極的におこない、副知事の一人は女性とします。
県庁が率先して女性管理職の割合を30%程度に(国の第5次男女共同参画基本計画)高めます。
■男女平等賃金を促進します。
■どんな偏見差別も許さない、公助・共助の「支え愛条例」(仮称)を制定します。
■ジェンダー平等課を設置します。「ジェンダー」に関するパンフレットを作成し、地域ごとに学習会をおこない、実践動画を作成し意識の高揚をはかります。
■自殺、ひきこもり対策、DV・虐待被害者支援を市町村、地域と共同で取り組みます。
6.安心、安全、住みよい秋田県に
■健康被害など知見も不十分で、県民合意の得られない大規模洋上風力は中止し、地域に根差した多様な再生エネルギーを創出し、地産地消をめざします。
■消防・警察・町内会などの協力も得て防災パトロールを日常的に構築します。
■県内業者の受注を高められる河川の浚渫、伐木を実施します。
■鳥海ダム・成瀬ダム建設を中止し、洪水対策を計画的に進めます。
■豪雪対応は、幹線道路の外、生活道路についても、市町村と共同で速やかに除排雪します。
■雪下ろし作業の事故防止のため、雪下ろし作業は消防団の立ち合い、または、消防署・消防団へ作業の届け出と安全対策を確認します。
■幹線道路の地吹雪対策として、防雪柵を完備します。
7.人口減を抑え、力強い秋田に
■県有地の外、空き家・空き地の登録制度で、管理、無償貸与で移住促進、移住者支援をおこないます。
■バスツアーを支援するなど、地域文化の伝承や県内百景など、秋田県の文化資源を掘り起こし、広く周知します。
■新スタジアム建設計画は中止し、県立スポーツ公園サッカー場を整備します。
■若者の創造する文化、スポーツなどのイベントを支援します。
■高齢者・買い物・通学に配慮した路線バスの運行をはかります。